夏の暑さが一段落した季節、新しい村の稲刈りとぬか釜ご飯体験イベントに参加しました。
この日は都会からのお子様連れファミリーが多く賑やか。
最初にぬか釜ご飯の準備をします。
子どもたちは
「これ何?」
「どうやるの?」
「持ちたい!」
「やりたい!」
と、まさに好奇心のかたまり。
大人の私たちも、羽釜自体なかなかお目にかかる機会はなく、時代劇やドラマでしか見たことがないような姿かたちがとても新鮮に映ります。
ご飯が炊き上がるまでの時間で、早速田んぼへ移動。
慣れた手つきでレクチャーするスタッフさんの話を、真剣なまなざしで聞く皆さん。
スタッフさんが小さな風船を稲の葉先にチョンと当てるとパンッと割れました。
稲ってとても鋭い葉っぱなのだと初めて知りました。
鎌で稲を刈ったら束にしていきます。
鎌に慣れてくると稲をザクザク切るのが楽しくなってきました。
刈った稲は稲干台へ。
頑張った成果がみるみる目に見えて、達成感を感じます。
子どもたちは、カエルやカナヘビをたくさん捕まえ、その様子を写真に収めるお父さんお母さんたち。
昔はどこでも見られた光景が、今は貴重なものとなりました。
稲刈りが終わり、汗を流した後は炊き立てご飯が待っています。
重い釜のフタを開けると湯気がふわっと上がります。
光るお米をしゃもじで混ぜるとおこげができていて美味しそう!
炊き立てご飯を、準備してくださっていた具沢山のお味噌汁、煮物と一緒に「いただきます!」
スモーキーな香りがほんのり移り、今まで食べた中でNo.1の美味しいご飯。
稲に触れて一粒一粒がとても愛おしく大切に感じ、だから余計に美味しいのだと思いました。
ご飯だけでも十分なくらい、米自体の美味しさが引きたっていました。
年々失われつつある日本の原風景。
昔は田んぼが人々の居場所であり、みんなで一緒に収穫の喜びを分かち合っていたのかもしれません。
田んぼからたくさんの事を教わって、どんな人に成長するのかな?
君たちが大人になる頃にもこんな風景が広がっていますように。
高い空と揺れる稲穂の美しさが心にもたっぷり栄養をくれました。
Writing by Naomi Yokokawa